製造業の設計・開発職はコミュニケーション能力は必要?不必要?

30代会社員の考え

こんにちは、Tawaです。

  • 設計・開発ってなんか楽しそう
  • モノ作るだけでいいんでしょ?
  • 開発はなんか陰キャが多い

設計・開発はメーカーの花形部署と言われたりする一方で、他部署からこのようなイメージを持たれていることも事実。

なんだかコミュニケーション能力が全くいらないように思われているかもしれません。ですが、コミュニケーション能力は開発にめちゃくちゃ必要です。

このことについて、メーカーの設計・開発部隊で8年間働いた私からお伝えしようと思います。

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図面を書いたり実験をしているだけが設計・開発ではない

はたから見ると、図面書いたり実験してたり、そんなイメージが強いと思いますが、それだけじゃない。

製品を作るにあたっては沢山の段階を踏んでいく必要があります。

  • QCD(Quality,Cost,Delivery)を考えて
  • 評価試験の計画立てて
  • 生産に必要な図面そろえて
  • 取説書いて
  • 現場の準備して
  • etc

と、こんな感じで。

このそれぞれの工程は全部開発だけで完結するかっていうとそんなことはあり得ません。

QCDなんて絶対に開発部だけじゃわかんないし、評価試験の妥当性なんかは品証に意見仰がなきゃいけないし、生産の準備は生産技術と連携してやらなきゃいけないし、取説は営業に問題ないかどうか確認してもらわなきゃいけないし。

開発の工程の色々な段階で、他部署を巻き込んでいかないと仕事が進んでいきません。そういった時に、コミュニケーション能力はとても大事になってきます。

でもここで勘違いしないでほしいのが、「ウェーイ!!」みたいな陽キャ大学生みたいなノリのコミュ力じゃなくて、必要なことを正確に、モノの生産開始までに滞りなく進めていくことのできるコミュニケーション能力のこと。

ただ、そういったノリはあったほうが有利と言えば有利ですが、本当に必要なコミュニケーション能力とはちょっと違います。

ではそのコミュニケーション能力とは具体的にどんな能力を指すのか?

設計・開発に必要な4つのコミュニケーション能力

私が思う大事な能力は次の4つです。

設計・開発に必要な4つの能力
  • 物事を正しく伝える能力
  •  〃 正しく理解する能力
  • 意見を聞き入れる能力
  • 主張を通す能力

それぞれについて具体的にお伝えします。

物事を正しく伝える能力

例えば開発や設計って、試作品を作って試験を行うことが日常的にあります。その試験の結果というのは、思い通りにならない時もしばしば。

思い通りにならなかったときに

  • なぜ予期しない結果になったのか
  • どうすれば結果は改善できるのか

こんなことを自分なりに考察して逐一人に説明しなければいけません。

技術的なことって伝えるのが結構大変で、

  • 言葉を正確に選ばなきゃいけなかったり
  • 説明が筋が通っているか気を付けたり
  • 説明する人によって言葉とか説明する内容を細かくチューニングしたり

いろいろと気を遣うポイントがあります。

私も新人の頃は「説明」そのものに対して苦労した記憶があります。自分が言いたいことがあるんだけど、うまく言葉にできない、とか相手のわからない用語使って説明してしまったりとか。

今は大分ましにはなったと思いますけど、いまだに苦労するときもあります。

他にも技術的なことかそうじゃないかに関わらず、人に何かを伝える機会ってのはたくさんあります。そんな時には相手の理解が進むように丁寧かつ正確に説明するって必要がありますね。

物事を正しく理解する能力

先ほどは自分が説明をしなければいけないときに必要となる能力です。逆に自分が説明を受ける立場になった時にも必要な能力があります。

それが「物事を正しく理解する能力」です。

相手の説明の仕方にもよりますけど、ただ相手の話を聞いただけじゃ理解できないことが多い。

そんなときには相手の言っていることを自分なりにかみ砕いて、自分が何が理解できてて何が理解できてないかちゃんと把握して、自分の理解が進むように相手に質問する。質問するときも相手が答えやすいような質問の仕方を考えて聞く。

こんな作業が必要になります。

特に説明する人が新人とかの場合だったらすっとんきょーな説明してくることが多い。

時々イライラするときもあるんですけど、そこはぐっとこらえて相手の説明を理解しようとするって努力が必要です。

意見を聞き入れる能力

基本的に他部署間って利害が一致しないケースが多いですよね。

例:設計・開発部と他部署との利害が一致しないケース
  • vs営業部の場合
    開発としては時間をかけて製品の作り込みをしたい一方で、営業としては新製品を早く売りたい
  • vs現場の場合
    設計としては部品の設計変更をしたいんだけど、現場としては作業手順が変わるからやりたくない

など

こんな時にはお互いの主張を言い合ってるだけでは、平行線をたどるだけで仕事が一向に進みません。

なのであんまり意固地にならずに他部署、もしくは他人の意見をちゃんと聞き入れて、話がまとまる方向にもっていかなきゃいけない。

私なんか性格上人の意見をホイホイと受け入れてしまうんですけど、後で後悔することも時々あるので(笑)聞き入れすぎもいけない。

ここら辺の具合が中々難しいですね。

主張を通す能力

上の「意見を聞き入れる能力」と相反しますけど、自分の主張を通す能力も必要です。妥協できるところは妥協して、できないところはいかにできないか、というところを論理的に説明しなきゃいけない。

私はこの主張するというのが苦手でした。自分の思い通りに進めたくはあるんですけど口の回る人との議論になったら大体押し負かされてしまいます。

こちらに関しては気の強さも大いに関係してくるから、得手不得手ってのはあからさまに出てくるんですけど。

これが得意な人、羨ましいと思います。

まとめ

設計・開発でのコミュニケーション能力の必要性を理解してもらえたでしょうか。

このように、一見引きこもりがちなイメージのある部署でも、コミュニケーション能力は必要です。

もしあなたが設計・開発で働いてみたいというのなら、こういった能力も必要になるという事を頭に入れて臨んでみてください。

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